引き出物の選び方、完全保存版!基本ルールから最近の人気商品までをご紹介

引き出物の選び方、完全保存版!基本ルールから最近の人気商品までをご紹介

演出/小物
Updated: 2021-06-14
引き出物はどうやって選んだらよいのでしょうか?記念品とお菓子が入っていることぐらいはなんとなく知っていても、基本ルールまでは知らないという方が多いのではないでしょうか。本記事では元ウェディングプランナーでとトレンドやおふたりに合った引き出物商品を提案する引き出物のプロが、引き出物の由来や選び方のルール、おすすめの商品をご紹介します。選ぶのが苦手、相場や選び方の基本がわからないという方は是非ご覧ください。

結婚式「引き出物」基礎知識

まずはじめに、引き出物の基礎知識からお話します。「ご祝儀は偶数ではなく奇数で包む」というルールは一般的ですよね。結婚式では特に縁起が大切にされています。割り切れることで「別れる」を連想させてしまう偶数や、4や9といった「死」や「苦」を連想させる数字は、縁起の悪い数字として避けたほうが良いとされています。引き出物も同じで2点より3点、奇数の品数を贈ることが良いとされています。ただし地域差もあるのでおふたりの出身地の風習もチェックしてみてくださいね。
さて、引き出物は以下のような「基本の3点」からなるのが一般的です。3点を紙袋に入れて披露宴の席に置いておくことが多いです。
引き出物の基本3点
  1. 両家からの贈り物とされる「記念品」
  2. おふたりからの贈り物とされる「引き菓子」
  3. 縁起のお裾分けとされる「縁起物」

関係によって金額を変えて用意する

ご祝儀は関係性や立場によって包まれる金額が変わります。ご友人では三万円が一般的ですが、上司や親戚では五万円以上包むこともあります。ですから、ゲストによって引出物も品物を変えて用意します。いただく金額に合わせて品物を準備したいところですが、なかなか予想も難しいですよね。「ご祝儀のお返し」ではなく「感謝の気持ちを伝えるもの」として、あまり金額にとらわれずに選ぶのが良いでしょう。

メインの引き出物(記念品)の金額は以下が一般的です。

ゲストによる引き出物(記念品)の金額の目安
  • 目上の方・・・5,000〜7,000円
  • 友人や同僚・・・3,000〜4,000円
  • 夫婦・・・5,000〜6,000円
  • 親族・・・3,000〜15,000円

基本的に引き出物はゲスト皆様に準備しますが、ご夫婦で参列いただいた場合は一世帯にひとつ、代表の方に贈ります。親族の金額に幅があるのは、地域性やご家庭によって習慣の差があるためです。

地域や家族のルールに合わせる

北海道や沖縄では会費制の婚礼が多く、その場合引き出物は1,000〜2,000円で用意します。北陸や四国では引き出物の平均額が首都圏より高いというデータもあります。

そのほかにも、量が多いほど良いとされる地域では、5点や7点贈る地域もあります。可能であれば事前にご両親に確認するか、担当のプランナーさんに地域の特性を聞いて相場で準備するようにしましょう。

引き出物選びのスケジュール

引き出物選びのスケジュール
  • 式の4か月前・・・情報収集
  • 式の3か月前・・・予算決定
  • 式の1か月前・・・商品決定
  • 式の2週間前・・・数量決定

情報収集は4ヶ月前から

結婚式場から渡されるカタログを見て気になった商品をチェックしましょう。ホテルや結婚式場の名前が入った引き出物もあり、会場によってそのラインナップやカタログは異なります。

株式会社WE’VEではカタログをWEBで見られるサービスもあるので、通勤や出先など隙間時間を活用できるのでオススメです。

予算の決定は3ヶ月前から

ゲストの人数が大体決まってきたら、誰にいくらぐらいの物を贈るかをリスト化し、どのくらい予算がかかるか確認しましょう。結婚式の3ヶ月ほど前には、商品もしぼり始めてください。ゲストのお名前を商品に入れられる、名入れの商品は注文期日が早い場合が多いので、早めにプランナーさんに伝えましょう。

どうしても贈りたいものがカタログにない場合や、特定の商品を引き出物にしたい場合は是非一度担当のプランナーさんに相談してみてください。株式会社WE’VEでは式場プランナーからもカタログ掲載外の商品の問い合わせをいただきます。プランナーもメーカー側の人間も、おふたりの気に入った商品をゲストにお届けできるようお探ししますので、引き出物選びにつまづいた方は是非ご相談ください。

引き出物はご自身で手配する方法もありますが、式場によっては持ち込み料がかかることもあります。何よりご自身で持ち込む場合、何かあった際の対応が違ってきます。

式場では商品が届いた後、ボックスに凹みがないか、包装紙が擦れていないか、熨斗が破れていないかなどを、担当者がプロの目線で細かくチェックしてくれます。不備があった商品は式場からメーカーに連絡があり、必ず新しいものに交換をすることになっています。ご自身で手配される場合、全ての確認や交換のステップが難しくなってきます。

結婚式は引き出物の他にも決めなければいけないことや、しなければいけないことがたくさんあるので、プロに任せられるところはお任せするのがオススメです。

品物の決定は1ヶ月前までに

商品と数が決まったら、担当プランナーさんに伝えましょう。引き出物に欠かせない「熨斗(のし)」についてもこの時期に決定します。熨斗は2種類あります。

熨斗は2種類
  • 内熨斗・・・引き出物の包装紙の中にかける
  • 外熨斗・・・引き出物の包装紙の外にかける

結婚式では熨斗にやぶれがないように「内熨斗」が一般的ですが、地域によっては外熨斗が好まれる場合もあります。

数量確定は2週間前

数量の変更ができる期日は式場によって異なりますので、必ず確認しましょう。期日を過ぎると基本的にキャンセルができないので注意しましょう。

引き出物の人気商品

ここからは引き出物の人気商品をお伝えします。

カタログギフトもゲストに応じた贈り分けができる

カタログギフトとは引き出物としてカタログをお渡しし、ゲストの方が掲載されている商品の中から好きな商品を選ぶというもの。冊子の場合、付属のハガキで申し込むと選んだ商品が後日ゲストのご自宅に届きます。人気の理由は、ご自身で好きな商品を選んでいただけることと、贈る側も迷わなくていいこと。また見た目での金額差が分かりにくいので、ゲストによって異なる金額のカタログを贈った際も悟られにくいという利点があります。

カタログギフトと一言で言っても、掲載されている商品点数が多いもの、食品に特化したもの、中でもワインだけを集めたカタログや、ヘルシー志向の食品が詰まっているものなど様々です。「何を贈ればいいかわからないから」ではなく是非ゲストに合ったカタログを選びましょう。

カードタイプのものは、WEBで商品を閲覧、申し込みができます。カードなので軽くて持ち帰りが楽という利点もあります。冊子タイプもWEBでの申し込みが可能です。

食器はいくつあっても嬉しい

少し前までは引き出物にも縁起を考慮して「切れる」「割れる」を連想させる陶器や刃物は、避けられていました。近年では縁起よりも貰って嬉しいものを贈ることが一般的になってきています。食器類はいくつあっても嬉しいですよね。最近ではペアの丼なども人気です。

消耗品、生活雑貨は贈りやすい

ずっと形に残るものはゲストに気に入ってもらえるかが心配…という方はタオルや生活雑貨がオススメ。タオルも様々なブランドがありゲストによって贈り分けができます。

女性への生活雑貨ではバスソルトとハンドクリームがセットになった香りのギフトが人気です。男性へはシューズケア用品など、どちらも日常的に使えるものが人気です。

特別感のある名入れギフト

以前は新郎新婦の名前が入ったものを贈ることが多かったのですが、最近はゲストの名前が入ったものを贈られることが多いです。ギフトボックスに名前を入れることができるものや、商品自体に名入れができるものも、タオルやグラス、ペンなど、たくさんの商品から選べます。同じ陶器の湯飲みでも、自分の名前が入っているだけで特別感がありますよね。

引き菓子の人気商品

定番人気のバウムクーヘン

引き菓子では定番のバウムクーヘンも、実は縁起がいいということから人気がでたもの。木の年輪のような見た目が長寿のモチーフとなり「ふたりがいつまでも途切れることなく年月を共に過ごせますように」という願いが込められています。プレーンなものから、季節限定のもの、シュガーでコーティングされているものなど様々な種類から選べます。

味が選べるデニッシュ

箱に入ったデニッシュパンは定番の味から季節限定の味など様々な種類から選べる人気の商品。たくさんの種類から選べるので、選ぶ楽しさもあります。

華やかなケーキ

近年人気のパウンドケーキやデコレーションケーキ。定番のものがお好みの方にはパウンドケーキ、見た目の華やかさがお好みの方には婚礼に花を添えてくれるデコレーションケーキを贈られることが多いです。

ご親族や目上の方にはケーキよりバウムクーヘンやデニッシュの方が贈りやすいかもしれませんね。引き菓子もゲストによって贈り分けされる方も多くいらっしゃいます。引き菓子の相場は1000円〜1500円程度です。

縁起物の人気商品

縁起物といってもピンとこない方も多いのではないでしょうか。例えば鰹節のように、雄節と雌節があることから夫婦円満の意味を込めて、縁起を担いで贈られるもののことです。

「よろこぶ」からよろ昆布。冬に負けない梅の花の強さに長寿の意味を込めて梅干し。「めでたい」の鯛モチーフや、福とフグをかけて河豚モチーフの可愛い商品もあります。

鰹節は削ってあるものがパックになったものもありますが、最近ではそのまま使っていただける手軽さから、出汁になっている商品を選ばれるケースが増えています。縁起を担ぐことも大事ですが、引き出物同様、貰って嬉しいものが人気になっていて、スープやラーメン、お茶漬けやドレッシングなど様々な商品が選ばれています。

番外編【プチギフトの選び方】

縁起を担いだ定番商品からおふたりらしさのあるものへ

披露宴がお開きになった後、ゲストのお見送りの際に新郎新婦からお渡しされるプチギフト。以前はアーモンドの実をシュガーでコーティングしたドラジェというお菓子が定番でした。アーモンドは一度にたくさんの実をつけることからヨーロッパでは子孫繁栄の象徴とされ日本でも人気がありました。

最近ではおふたりらしいものを選ばれることが多いです。例えば定番のお菓子のボックスやパッケージをお好みのデザインにできるもの。お二人の名前や出身地にちなんだデザインが選べて、世界に一つの商品ができる仕様の商品もありあります。

トータルコーディネイトとしてのプチギフト

ひとつ数百円の小さなギフトでなかなか重視されにくいですが、プチギフトは結婚式を結ぶ大切なもの。様々なテーマやコンセプトで結婚式づくりをする中でのトータルコーディネイトの一環として考えるのもオススメ。例えばスマイルがテーマの結婚式ならスマイルがモチーフになった商品を用意できると素敵ですね。

プチギフトを会場コーディネイトの一部にできる商品もあります。こちらの商品はウェルカムボードとして飾れるようになっています。スターをテーマにした結婚式の受付に飾ってゲストをお迎えし、お見送りの際にギフトを配ることで、はじめから結びまでテーマに沿った統一感が演出できます。

テーマに合わせたギフトをお探しの方は、是非プランナーさんに相談してみてくださいね。

番外編【オススメの記念品】

絆を表す三連時計

ご両親への記念品贈呈は「これまでありがとう、これからもよろしく」という思いを伝える大切なシーン。華やかなことから花束を選ばれることも多いですが、生花は押し花やドライフラワーにしないと長期保存が難しく、後に残る記念品を贈られることも多いです。

三連時計は一枚の木から作られた3つの時計。真ん中が新郎新婦用、両端をご両家にお渡しします。普段はそれぞれの家で飾っていただくものですが、3つの時計を合わせると木目がつながっていることで、離れて暮らす両親とも繋がっているという意味を込めて贈ります。

出生時の重さのウェイトドール

新郎新婦それぞれの出生時の体重と同じ重さに調整したぬいぐるみをウェイトドールと呼びます。親の立場になると嬉しいギフトでしょう。

大切な人がそれを開ける姿を思い浮かべながら選ぶ

引き出物を選ぶときに重要なことは、大切な人がそれを開ける姿を思い浮かべながら選ぶこと。引き出物選びは結婚式においてゲストひとりひとりその人のことを思いながらできる唯一のおもてなしではないでしょうか。選ぶのが苦手で迷っていた人も、ゲストの喜ぶ顔を思い浮かべればきっと引き出物選びが楽しくなります。

ご自身が大切な方からプレゼントをもらった時、いただいた物はもちろん、自分のことを考えながら悩んで選んでくれた行為、その時間が嬉しいのと同じではないでしょうか。

この記事のまとめ

引き出物選びは縁起を担いだものから、貰って嬉しいものへと移り変わってきています。おふたりとゲストの関係性、地域の相場や家庭のルールに合わせて価格や品数を考えましょう。引き出物選びは最低限のルールさえ守れば後はおふたりの自由です。おふたりらしい贈り物ができるといいですね。

presented by
株式会社WE'VE
岸村千紘
元ウェディングプランナー。現在は引き出物事業を展開する株式会社WE'VEに在籍し、引き出物のプロとして新郎新婦に合った引き出物商品の提案を行っている。